徳永高法律事務所
債務整理の種類とは?

基礎知識Knowledge

2026.04.23

債務整理の種類とは?

借金の返済が家計を圧迫している際に、法的な解決手段である債務整理は状況を改善するための有効な解決策です。
債務整理には、債務者の置かれている状況によって選択できる3つの種類があります。
今回は、債務整理の3つの手法について、それぞれのメリットと注意点を含めて解説します。

債務整理とは?

債務整理とは、借金負担を軽減する法的手続きの総称です。
債務整理には、裁判所を介してすべての借金を免除してもらう自己破産、債権者と直接交渉して利息をカットする任意整理、住宅を守りながら元本を圧縮する個人再生があります。
これらの手続きでは、債務者の権利を守ると同時に、債権者に対しても法に基づいた公平な清算が行われます。
以下で、それぞれの手法の具体的な内容についてお話しします。

自己破産

自己破産とは、裁判所によって支払不能の状態にあることが認められることで、すべての借金の支払い義務が免除される手続きです。

自己破産のメリット

自己破産を選択するメリットは、税金などの例外を除いたすべての借金を一括して清算できることです。
また、弁護士などに依頼して債権者へ受任通知を送付した瞬間に、本人への直接の督促や取り立てが停止します。
自己破産をするとすべての財産を失うと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、原則99万円までの生活に必要な最低限の現金や家財道具などは手元に残すことが認められています。

自己破産の注意点

自己破産では、強力な免除が受けられる一方で、制約も存在します。
まず、一定以上の価値がある財産は原則として処分され、債権者への配当に充てられます。
次に、信用情報機関に事故情報が登録され、完済後5年から10年程度は新たな借り入れやクレジットカードの作成ができなくなります。
また、手続き中の数ヶ月間は、一部の職業に就くことが制限される資格制限があります。
ギャンブルや浪費などが原因の借金がある場合には、裁判所の裁量によって免責が認められないリスクもあります。
官報に氏名や住所が掲載されるため、公的な記録として残る点に留意が必要です。

任意整理

任意整理とは、裁判所を介さずに弁護士や司法書士が代理人となって債権者と直接話し合いを行い、返済の条件を再構築する手続きです。
債務整理の中でも、特に多く利用されている手法です。

任意整理のメリット

任意整理のメリットは、将来発生する利息が原則としてカットされ、元本のみを3年から5年程度の分割払いで完済できる点にあります。
毎月の返済が元本の減少に直結するため、完済までの期間が短縮されます。
また、すべての債権者を対象にする必要がなく、整理する相手を自由に選ぶことができます。
任意整理は、周囲に知られるリスクが低い手法としても知られています。
官報に載ることがなく、書類のやり取りも専門家との間だけで完結します。

任意整理の注意点

任意整理は、元本は全額返すということを前提とした手続きです。
自己破産のように借金がなくなるわけではないため、利息をカットした後の金額を継続して支払っていけるだけの安定した収入があることが前提条件となることに注意が必要です。
また、自己破産と同様に情報が信用情報機関に登録されるデメリットがあります。
さらに、任意整理は当事者間の合意に基づくため、債権者によっては交渉に応じてもらえないこともあります。
成立した和解内容を再び滞納してしまうと残金を一括請求されるという厳しいペナルティが課されることがあるため、計画的な返済を維持することが求められます。

個人再生

個人再生とは、裁判所の認可を得て借金を大幅に減額してもらい、残った分を原則3年で返済する手続きです。

個人再生のメリット

個人再生の特筆すべき点は、借金の元本を圧縮できることです。
さらに、住宅資金特別条項を利用することで、マイホームを手放さずに済むというメリットがあります。
自己破産とは異なり借金の原因を問われないため、ギャンブルや浪費が原因であっても利用できる可能性があります。
また、職業制限や資格制限もありません。

個人再生の注意点

個人再生は裁判所を相手にするため、準備すべき書類が多く、手続きが煩雑になることに注意してください。
家計簿の作成や財産目録の整理、将来の返済計画案の作成など、専門知識がなければ完遂は困難です。
また、再生計画が認可されるためには、今後も継続的かつ安定した収入があることが厳格に審査されます。
信用情報への登録や、官報への掲載といったデメリットも伴います。
さらに、個人再生には清算価値保障の原則というルールがあります。
これは、持っている財産の総額以上に返済しなければならないという仕組みです。
裁判所に納める予納金などの費用も他の手続きに比べて高額になる傾向があります。

まとめ

今回は、債務整理の3つの種類について解説しました。
どの手続きが自分にとって最善なのか、どの段階で決断を下すべきなのかを判断するのは、専門的な知識が求められる難しい作業です。
借金の返済に困難を感じている際には、早めに弁護士に相談することを検討してください。

お問い合わせContact

電話

092-734-1724
平日・土曜 09:30~17:30・日祝休

お問い合わせ
新規受付・メールフォーム
092-734-1724
(平日・土曜 09:30~17:30 日祝休)
お問い合わせ
新規受付・メールフォーム